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2023.09.25更新

合意分割と3号分割の違い

以前の記事で、年金分割の概要を紹介しました。

参考記事:年金分割は半分もらえるわけではない!離婚時の年金分割の基礎知識

年金分割とは、離婚に際して婚姻期間中の厚生年金の納付記録を分ける制度です。「合意分割」と「3号分割」の2種類があります。

「2つはどう違うの?」「併用できる?」といった疑問を耳にするので、今回はそれぞれの内容や違いを詳しく解説します。

 

◆合意分割とは?

合意分割は、夫婦で合意したうえでする年金分割です。主に共働きの場合に利用されます。

納付記録をいかなる割合で按分するかを、夫婦間の話し合いで決めなければなりません。2人の話し合いでまとまらなければ、家庭裁判所の調停や審判で決めます。実際には、按分割合は「0.5」、すなわち半分ずつとするケースがほとんどです。

婚姻期間中のすべての納付記録が合意分割の対象になります。合意内容を元に、離婚後2年以内に請求手続きをしなければなりません。

 

◆3号分割とは?

3号分割は、夫婦の一方が3号被保険者であったケースで、合意なしで年金分割できる方法です。

3号被保険者とは、公務員や会社員である配偶者の扶養に入っている人をいいます。専業主婦が典型例です。パートで収入があっても、扶養の範囲内であれば該当します。

2008年4月1日以降に3号被保険者であった場合には、3号分割の対象となります。分割割合は必ず2分の1であり、夫婦間での話し合いは不要です。ただし、自動的に分割されるわけではありません。離婚後2年以内の請求手続きは不可欠です。

 

◆合意分割と3号分割の違い

両者の違いをまとめると、以下の表の通りです。

 

◆合意分割と3号分割は併用できる?

両者は併用可能です。

そもそも、3号分割の対象になるのは、2008年4月以降の期間に限られます。専業主婦であっても、2008年4月よりも前の期間については合意分割が必要です。2008年3月以前に

婚姻し結婚生活が長い夫婦では、両者を併用します。

他にも、出産のために一時的に仕事を辞めて3号被保険者となり、子育てが一段落してから再就職して厚生年金に加入したケースでは、合意分割も必要です。

簡単にいえば「2008年4月以降に結婚し、ずっと扶養されていた」方は3号分割だけで済みます。それ以外の方は、合意分割も必要です。

もっとも、合意分割の請求をすれば、3号分割の対象期間については自動的に3号分割が請求されたとみなされます。したがって、分けて請求する必要はありません。

 

以上が合意分割と3号分割の概要です。「自分がどちらに該当するかわからない」「相手が合意分割に応じてくれない」といった方は、弁護士にご相談ください。

当事務所では、離婚の初回相談を無料としております。年金分割に限らず、離婚全般に関してお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください。

投稿者: 松村法律事務所

2023.09.11更新

症状固定が交通事故賠償において持つ意味

交通事故に遭われた方から「保険会社に症状固定と言われたが、どういう意味なの?」と聞かれる場合があります。

症状固定は、交通事故の賠償請求において重大な意味を持ちます。

 

◆症状固定とは?

症状固定とは、治療を続けても症状の改善が見込めない状態です。

交通事故のケガに対して治療をすると、当初は症状の改善が進みます。そのまま事故前の状態に戻り、治癒する場合もあります。

もっとも、完全には事故前の状態に戻らないケースも少なくありません。その場合、症状が改善しなくなり一進一退となった時点で「症状固定」とされます。

 

◆症状固定の持つ意味①治療費が打ち切られる

症状固定と判断されると、相手方が治療費を支払う義務がなくなります。症状固定後は治療の効果が見込めなくなるためです。

それまで任意保険会社から治療費が支払われていたとしても、打ち切られてしまいます。治療を続けても構いませんが、自己負担となります。負担額を抑えるために、健康保険の利用が可能です。

 

◆症状固定の持つ意味②休業損害が支払われなくなる

症状固定となると、休業損害も支払われなくなります。

症状固定後もケガの影響で働けない場合は「逸失利益」という費目で請求が可能です。もっとも、逸失利益を請求するには、後遺障害の認定を受けなければなりません。

後遺障害の認定対象になるのは、症状固定時に残っていた症状です。後遺障害申請をしないときには、示談交渉に進みます。

 

(参考記事)

後遺障害とは?後遺症との違いは?

後遺障害の認定を受けるメリット

後遺障害認定までの流れ|事前認定と被害者請求の違い

 

◆症状固定の持つ意味③入通院慰謝料の対象期間が決まる

症状固定日は、入通院慰謝料の対象期間を定める意味もあります。入通院慰謝料の金額は、事故から症状固定日までの入通院した期間によって決定されます。

症状固定後の精神的苦痛に対しては「後遺障害慰謝料」の請求が可能です。逸失利益と同様に、後遺障害等級の認定を受けなければなりません。

 

以上の通り、症状固定は交通事故の損害賠償請求において重大な意味を持ちます。

症状固定の時期を決めるのは、基本的には主治医です。保険会社が症状固定時期を伝えてきたときには、まず医師に確認してください。保険会社は、支払い金額を抑えるために、早めに症状固定にしたいと考えている可能性があります。

 

いずれにしても、症状固定は交通事故において大きな節目です。症状固定の時期、保険会社とのやりとり、後遺障害請求などについてお悩みの方は、弁護士にご相談ください。

当事務所では、交通事故の初回相談を無料としております。まずはお気軽にお問い合わせください。

投稿者: 松村法律事務所