交通事故 離婚 不貞 不倫 慰謝料 財産分与のことを種々記載しております。

2026.01.21更新

養育費とは?含まれるものや決め方

子どもがいる夫婦が離婚する際には、養育費が大きな争点のひとつになります。今回は、養育費について基本的なことをご説明します。

 

◆ 養育費とは?

養育費とは、未成熟の子どもの生活・教育のために必要な費用です。離婚時に親権を手放した側(子を監護していない側)の親が、親権を有している側(監護している側)の親に支払います。

社会に出ていない子どもは、自立して生活はできません。親は、離婚して子どもと一緒に生活していなくとも、子を扶養する義務を負っています(民法877条1項)。養育費は、子どもの生活を支えるためのお金です。

なお、離婚前に別居している際には、「婚姻費用」として生活費の授受が発生します。婚姻費用は配偶者と子の生活費を合わせたものであり、養育費も含まれます。離婚後は元配偶者の生活費を支払う必要はないため、婚姻費用は問題となりません。養育費だけが問題になります。

婚姻費用について詳しくは、以下をご覧ください。

参考記事:婚姻費用とは?含まれるものや養育費との違い

 

◆ 養育費に含まれるもの

養育費は、子の生活にかかる費用です。主に以下のものが含まれます。

・食費

・住居費(家賃・水道光熱費)

・衣服代

・教育費(授業料など)

・医療費

・おこづかい

金額を決める際には、裁判所が示す「養育費算定表」を参考にする場合が多いです。

養育費算定表の金額には、以下は含まれていません。

・私立学校の学費

・大学の学費

・習い事や塾の費用

・海外留学費用

・突発的な病気やケガによる医療費

こうした費用を合意により養育費に含めることは可能ですが、内容や金額が争いになりやすいです。

 

◆ 養育費の決め方

養育費は、まずは親同士の話し合いで決まります。

以下の点を決めておくようにしましょう。

・金額(通常は月単位)

・支払い期間(例:「〇年〇月まで」)

・支払い時期(例:「毎月末日」)

・支払い方法(振込先口座)

養育費は、離婚時に決めておくべきです。支払いに関するトラブルが多いため、公正証書にして、未払いの際に強制執行できるようにするのもよいでしょう。

参考記事:離婚協議の内容を公正証書にするメリット

話し合いで決まらないときは、裁判所での調停等の手続きを利用して決定します。いったん決定した後で事情が変わった場合には、変更も可能です。

 

以上が養育費に関する基礎知識になります。今後、より詳しい内容もご紹介する予定です。

当事務所では、離婚の初回相談を無料としております。養育費についてお悩みの方は、まずはお気軽にお問い合わせください。

投稿者: 松村法律事務所

2025.12.11更新

婚姻費用の強制執行|支払われないときにとれる手段

婚姻費用につき、調停や審判で金額が決まったにもかかわらず、支払われない場合があります。支払いが実行されないときには、強制執行等の手段をとれます。

今回は、婚姻費用が支払われないときにとれる手段につきご説明します。婚姻費用に関する基礎知識は、以下の記事をお読みください。

参考記事;婚姻費用とは?含まれるものや養育費との違い

 

◆ 履行勧告

まずは、履行勧告が考えられます。婚姻費用を支払う旨の調停や審判が出たのに守られないときは、支払いを受ける側が、家庭裁判所に対して、相手に支払いを勧告するように申し出ができます。

申し出は、書面だけでなく、口頭や電話でも可能です。手続きに費用はかからず、手軽にできます。

しかし、あくまで支払いをするよう勧告するだけで、強制力はありません。また、調停や審判を経ている場合にのみとれる方法であり、当事者の合意により決められた婚姻費用については対象外です。

 

◆ 履行命令

家庭裁判所に対して履行命令を申立てることも可能です。調停や審判を守らない相手に対して、支払いを命じてもらえます。

履行勧告と比べてしっかりとした手続きがとられ、正当な理由なく命令にしたがわないときは「10万円以下の過料」というペナルティもあります。履行勧告と同様に、調停や審判を経ているのが前提です。

 

◆ 強制執行

より強力な手段が強制執行です。強制執行には「直接強制」と「間接強制」があります。

 

直接強制とは、相手の財産を差し押さえて、差し押さえた財産から支払いを受ける方法です。

不動産や動産(自動車など)の差押えも可能ですが、婚姻費用の場合には給与や預貯金を差し押さえる場合が多いです。婚姻費用に関しては、差押えできる範囲が給与の1/2まで拡大されているうえに、将来分についての差押えも認められています。

 

間接強制とは、「期間内に婚姻費用を支払わない場合には、別に金銭支払いを課す」として、心理的に支払いを促す方法です。

ただし、間接強制をしても支払いがないときは、別途、直接強制の手続きが必要になります。また、相手に支払い能力がない場合などには認められません。

強制執行は、調停や審判がある場合だけでなく、当事者の合意が公正証書になっているときにも利用できます。もっとも、手続きが面倒で費用が高額な点がデメリットです。

 

以上が、婚姻費用が支払われないときにとれる手段に関する基礎知識になります。特に強制執行はご自身で進めるのが難しいため、弁護士への相談がオススメです。

 

当事務所では、離婚の初回相談を無料としております。婚姻費用についてお悩みの方は、まずはお気軽にお問い合わせください。

投稿者: 松村法律事務所

2025.11.11更新

婚姻費用調停の流れ・聞かれること

婚姻費用について話し合いがまとまらないときは、調停による解決が考えられます。今回は、婚姻費用調停について、流れや聞かれることなどをご説明します。

婚姻費用に関する基礎知識は、以下の記事をご覧ください。

参考記事:婚姻費用とは?含まれるものや養育費との違い

 

◆ 婚姻費用調停とは?

婚姻費用の金額は、まずは夫婦間の話し合いにより決めます。話し合いができない・まとまらないときに考えられる方法が、婚姻費用調停(婚姻費用の分担請求調停)です。

調停とは、裁判所における話し合いです。中立の立場にある調停委員を介して行われるため、夫婦間で直接やり取りする必要はありません。当事者だけの交渉よりも冷静に話し合いができるメリットがあります。

婚姻費用調停は、単独で申立てることも、離婚調停と同時に申立てることもできます。離婚調停と合わせて行うときは、先に婚姻費用について話し合われるのが一般的です。

参考記事:離婚調停の流れ~申立てから離婚成立まで

 

◆ 婚姻費用調停の流れ

申立書等の必要書類を提出して婚姻費用調停が申立てられると、第1回期日の日程が決められます。

期日では、当事者が交互に部屋に呼ばれ、それぞれ調停委員と話し合います。夫婦は直接対面せず、互いの主張は調停委員を介して相手に伝えられます。法廷ではなく会議室のような部屋で行われるため、過度に身構える必要はありません。要する時間は合計2時間程度です。

話し合いの中で双方が合意できる金額が決まれば、調停成立です。内容は調停調書にまとめられ、訴訟における判決と同様の効力を有します。

双方が合意できない限り、調停は成立しません。結論が出なければ、次回に持ち越しです。調停は、通常は1ヶ月~1ヶ月半に1回開催されます。

 

◆ 成立しなかったら審判に移行

調停を繰り返しても合意できないときは、調停は不成立です。自動的に審判手続きに移行します。

審判では、当事者の主張や根拠となる資料をもとに、裁判所が結論を言い渡します。訴訟における判決のようなイメージです。同意していない当事者にも強制力を有します。

実際には、裁判所が示す算定表に沿った結論になるケースが多いです。

参考記事:婚姻費用の相場

 

◆ 婚姻費用調停で聞かれること

婚姻費用調停で必ず聞かれるのは収入です。収入は婚姻費用を決める際に重要な要素になります。源泉徴収票や確定申告書といった、収入を証明する書類を用意しておきましょう。

子どもに関する事情も、婚姻費用の算定にあたり重要です。有無、人数、年齢、塾・私立学校の学費などが確認されます。

他には、生活状況、調停に至る経緯、婚姻費用の希望額などを聞かれます。事前に準備しておくとよいでしょう。

 

以上が婚姻費用調停に関する基礎知識です。調停は一応自力でも進められるものの、質問への回答や提出書類など、慣れていないと難しい面があります。弁護士への相談・依頼がオススメです。

 

当事務所では、離婚の初回相談を無料としております。婚姻費用調停について不安や疑問がある方は、まずはお気軽にお問い合わせください。

投稿者: 松村法律事務所

2025.10.07更新

婚姻費用はいつからいつまで発生する?

「婚姻費用はいつから(いつまで)発生するの?」と聞かれることがあります。婚姻費用は金額が大きくなりやすいため、支払われる時期は重要です。

今回は、婚姻費用の始まりと終わりについてご紹介します。婚姻費用の基礎知識は以下をご覧ください。

参考記事:婚姻費用とは?含まれるものや養育費との違い

 

◆ 婚姻費用はいつから?

夫婦が同居しているときは、通常であれば婚姻費用をめぐる争いは生じません。別居すると生活費が別々に発生するため、婚姻費用が問題になります。

婚姻費用は生活のために必要な費用である以上、素直に考えれば別居した時点から支払い義務が生じるはずです。もっとも実務上は、原則として請求時から支払われるものとされています。別居後に支払われていない期間があったとしても、過去にさかのぼっての請求はできません。

過去にさかのぼれないとされる理由は、請求されるまで扶養が必要だとわからない場合があり、後からまとめて多額の支払いを強いられるのは酷であるためです。請求する側は、別居したらすぐに請求するようにしましょう。

「請求時」とは、具体的には調停を申立てた時を指す場合が多いです。調停の申立てがあれば、請求の意思は明確といえます。調停申立て前に内容証明郵便やメール等で請求したと証明できるときには、その時点から発生します。

 

◆ 婚姻費用はいつまで?

婚姻費用は夫婦であるがゆえに発生する費用です。したがって、離婚が成立し夫婦でなくなった時点で発生しなくなります。

子どもがいて引き取った場合には、婚姻費用に代わって養育費の請求が可能です。ただし、配偶者自身の生活費が除かれる分、婚姻費用と比べて金額は少なくなります。

離婚が成立した場合のほか、別居を解消し同居を再開した場合にも、婚姻費用の支払いは終了します。

 

以上が婚姻費用の始期と終期になります。別居後に請求した時点(主に調停申立時)から発生し、離婚成立時(または別居解消時)に義務がなくなるのが通常です。

当事務所では、離婚の初回相談を無料としております。婚姻費用についてお悩みの方は、まずはお気軽にお問い合わせください。

投稿者: 松村法律事務所

2025.09.11更新

婚姻費用をもらえないケース・払わなくていい場合

離婚トラブルにおいて、婚姻費用は必ず発生するわけではありません。今回は婚姻費用をもらえない(支払わなくていい)ケースをご紹介します。

「そもそも婚姻費用ってなに?」という方は以下をご覧ください。

参考記事:婚姻費用とは?含まれるものや養育費との違い

 

◆ 同居している・別居を解消した

夫婦が同居しているときは、基本的に婚姻費用を請求できません。いったん別居したものの、別居をやめて同居を再開したケースも同様です。

婚姻費用は夫婦の生活に必要な費用である以上、同居して生活費を分担しているのであれば別途請求できないのは当然といえます。ただし、同じ家に住んでいても家庭内別居の状態となっており、生活費を分担していないケースでは話は別です。

 

◆ 離婚が成立した

離婚が成立した後も婚姻費用は発生しません。婚姻費用は夫婦であるからこそ負担する義務が生じるためです。

離婚後は、子どもを引き取った側から養育費を請求できます。

 

◆ 請求する側に夫婦関係破綻の原因がある

本来であれば婚姻費用を受け取れる立場にあっても、夫婦関係を破綻させる原因を作ったのであれば、権利濫用だとして請求できない、あるいは減額される可能性があります。

たとえば、収入が少ない側の妻が不倫し、家を出ていったようなケースです。ただし、妻の生活費分を請求できないだけで、何の罪もない子どもの養育費分は請求できます。

 

◆ 収入の多い側が子どもと暮らしている

収入の少ない側が多い側に婚姻費用を請求できるのが通常です。もっとも、収入の多い側が子どもと生活していて養育費を負担しているときは、減額される、あるいは請求できない可能性があります。受け取れないどころか、収入の少ない側に支払い義務が生じるケースも考えられます。

裁判所が示している算定表は、養育費を受け取る側が子どもと暮らしているケースを想定したものです。その他の場合には、別途計算が必要になります。負担者や金額はケースバイケースですので、弁護士にご相談ください。

 

 

以上が、婚姻費用をもらえない・払わなくていいケースになります。個々の事情に応じて見通しは変わってきますので、ご自身の場合にどうなるかを知りたい方は、弁護士にご相談ください。

 

当事務所では、離婚の初回相談を無料としております。婚姻費用についてお悩みの方は、まずはお気軽にお問い合わせください。

投稿者: 松村法律事務所

2025.08.27更新

婚姻費用の相場

「婚姻費用の相場はいくらぐらいですか」と相談されることがあります。婚姻費用は離婚まで毎月発生し金額が大きいだけに、離婚紛争においては重要なポイントのひとつです。

今回は、婚姻費用の相場を解説します。

 

◆ 婚姻費用の相場は算定表でわかる

婚姻費用の金額は、夫婦で合意できればいくらとしても構いません。もっとも、現実にはなかなか難しいでしょう。

婚姻費用の相場は、夫婦の年収や子どもの人数・年齢に応じて決まります。細かい計算式もあるのですが、慣れていない方にとって計算は簡単ではありません。実際には、裁判所が公表している算定表をもとにするケースが多いです。

算定表は子の人数や年齢に応じて分かれているため、まずはご自身に合った表を探してください。

たとえば、以下のケースで見ていきましょう。

・夫の年収:500万円(給与所得)

・妻の年収:100万円(給与所得)

・子:2人(10歳と5歳)

・妻が子2人を連れて別居した

 

このケースでは、子2人でともに0~14歳であるため、表13を使用します。婚姻費用を支払う夫が「義務者」、受け取る妻が「権利者」となります。

義務者の給与500万円と権利者の給与100万円が交わる部分を見ると「10~12万円」です。これが婚姻費用(月額)の目安になります。

年収は、給与所得者(会社員・アルバイト・パートなど)については源泉徴収票や課税証明書、自営業者については確定申告書で確認しましょう。

 

◆ 婚姻費用の相場から調整が必要になるケース

算定表の金額はあくまで目安であるとはいえ、基本的には算定表にしたがって婚姻費用を決めるケースが多いです。たしかに家庭ごとに生活に必要な費用は多少異なりますが、通常は細かな事情は考慮されません。

ただし、子が私立学校や学習塾に通い教育費が高い、子の病気で高額の医療費がかかるといった事情があれば、調整が必要です。また、権利者(受け取る側)が無職であるものの、働こうと思えば働けるはずであるときは、潜在的稼働能力が考慮されるケースもあります。

 

以上が婚姻費用の相場に関する基礎知識です。子が4人以上の場合など、算定表が用意されていないケースもあります。弁護士であれば正確な金額を計算できるので、ご相談ください。

 

当事務所では、離婚の初回相談を無料としております。婚姻費用についてお悩みの方は、まずはお気軽にお問い合わせください。

 

投稿者: 松村法律事務所

2025.07.24更新

婚姻費用とは?含まれるものや養育費との違い

離婚に向けた協議で問題になるポイントのひとつが婚姻費用です。「聞いたことはあるけど養育費との違いがわからない」という方もいらっしゃるかもしれません。

今回は、婚姻費用の意味や含まれるもの、養育費との違いをご説明します。

 

◆ 婚姻費用とは?

婚姻費用とは、夫婦が生活するために必要な費用です。略して「婚費(コンピ)」とも呼ばれます。

夫婦には互いに協力して生活を支える義務があります。生活費すなわち婚姻費用は、夫婦で分担しなければなりません(民法760条)。

同居して夫婦円満であれば特に問題は生じませんが、別居すると婚姻費用の問題が表面化します。たとえば、収入の少ないあるいは無収入の妻が家を出て別居しても、十分な生活を送れません。夫婦である以上、別居していても婚姻費用を分担する義務があるため、妻は収入の多い夫に対して婚姻費用を請求できます。

 

◆ 婚姻費用に含まれるもの

婚姻費用には、生活に必要な様々な費用が含まれます。夫婦だけでなく子の生活費も含みます。

婚姻費用に含まれる主なものは以下の通りです。

・住居費(家賃など)

・食費

・被服費(衣類にかかるお金)

・医療費

・子の養育費、教育費

・常識的に必要な交際費、娯楽費

もちろん生活に必要な金額は家庭によって千差万別です。収入・資産や社会的地位、子の有無や年齢などによって婚姻費用は変わってきます。

 

◆ 婚姻費用と養育費の違い

婚姻費用と同様に離婚に際して問題になるのが養育費です。両者は似ていますが、対象となる範囲や支払い時期が異なります。

婚姻費用は、別居している配偶者と子の生活費を合わせたものです。対して養育費は、子の養育にかかる費用です。婚姻費用には配偶者分が含まれるのに対して、養育費には含まれません。したがって、金額としては婚姻費用の方が高額です。

時期については、婚姻費用は婚姻中(離婚前)に発生するのに対して、養育費は離婚後に生じるという違いがあります。

まとめると、離婚前(別居中)は「配偶者+子」について婚姻費用が発生し、離婚後は子についてのみ養育費が発生します。

 

以上が婚姻費用に関する基礎知識です。婚姻費用については説明したい内容が他にもありますので、何回かに分けてご紹介します。

当事務所では、離婚の初回相談を無料としております。婚姻費用についてお悩みの方は、まずはお気軽にお問い合わせください。

投稿者: 松村法律事務所

2025.06.16更新

モラハラの証拠になるもの

モラハラは家庭の外からは実態がわからない場合が多いです。離婚が争いになる際には、証拠の有無や内容がポイントになります。

今回は、モラハラの証拠になるものをご紹介します。

 

◆ 録音・録画データ

モラハラそのものを記録した録音・録画データは、客観的に事実を示すものであるため、証拠として非常に有効です。録画はやや難しいかもしれませんが、録音は比較的ハードルが低いでしょう。専用のレコーダーでなく、スマートフォンを利用しても構いません。

一部しか記録していないと、「切り取りだ」「ケンカの流れで言っただけだ」といった反論を受けるおそれがあります。一連の流れがわかるように、すぐに記録を開始できるようにしておき、前後の言動も含めて残しましょう。1度だけでなく複数回の記録があれば、日常的なモラハラであったことを示せるため効果的です。

くれぐれも録音・録画していることが相手にバレないように注意してください。発覚すると逆上し行動がエスカレートするおそれがあります。残したデータが消えないよう、バックアップを取っておくのも重要です。

 

◆ 日記・メモ

ご自身でモラハラの様子を書いた日記やメモも証拠になります。客観的な証拠を残すのが難しいときでも可能な方法です。

作成する際には、「いつ」「どこで」「何を」されたかを具体的に書くようにしてください。事実がなく心情ばかり記載されていると、説得力がなくなってしまいます。

相手から、「後から書いた」「改ざんした」と言われる可能性もあります。その都度書く、消えない筆記具(ボールペン)を用いる、不自然な余白を作らないといった点にも注意しましょう。スマートフォンで記録する場合には、書いた日時や編集の有無がわかるものがオススメです。

 

◆ メール・LINE・SNSのメッセージ

メール・LINE等で交わしたやり取りの中にモラハラ発言があれば証拠になります。メッセージは消去されない限り残っていますので、集めやすいはずです。

問題のある発言だけでなく、一連の流れも含めてスクリーンショットなどで残しておきましょう。やりとりの後に早めに記録に残し、バックアップもとっておくと安心です。

なお、相手のSNSに無断でログインするなど、違法な行為はしないようにしてください。

 

以上がモラハラの主な証拠です。他に精神科等に通院した際の診断書・カルテ、第三者の証言、警察や公的機関の相談記録なども証拠になります。証拠になるものや集め方がわからない場合は、弁護士にご相談ください。

 

当事務所では、離婚の初回相談を無料としております。モラハラにお悩みの方は、まずはお気軽にお問い合わせください。

投稿者: 松村法律事務所

2025.05.23更新

モラハラは離婚の理由になる?

「モラハラで離婚できるの?」と聞かれることがあります。

モラハラ(モラルハラスメント)は相手を苦しめる行為ではありますが、離婚までは認められないケースが少なくありません。他の要因と合わせて離婚できるかが決まる場合も多いです。

今回は、モラハラによる離婚についてご説明します。

 

◆ モラハラとは?

「モラハラという言葉は聞いたことがあるが、意味はよくわからない」という方もいらっしゃるでしょう。

一般的にモラハラ(モラルハラスメント)とは、言葉や態度によって相手の心に苦痛を与える行為をいいます。すなわち精神的な虐待です。

夫婦におけるモラハラの具体例は次の通りです。

・大声で怒鳴る

・ささいなミスで激怒する

・人格を否定する、バカにする

・理由もなく無視する、機嫌が悪くなる

・大きな音をたててドアを閉める

・聞こえるようにわざと大きなため息をつく

・「誰のおかげで飯が食えると思っているんだ」などと収入の少ない相手を見下す

・生活費を渡さない

・外で働くのを認めない

・親族や友人と交流するのを妨げる、束縛する

・相手の金の使い道に細かく口出しする

・子どもに配偶者の悪口を吹き込む

モラハラ加害者は、社会的地位が高く、外面はいい傾向にあります。家庭の外からはわかりづらいため、被害を受けている側は誰にも相談できず、自分が悪いと思い込んでしまうケースが多いです。

身体的な暴力ではないものの、モラハラは相手の心を深く傷つける言動といえます。

 

 

◆ モラハラは離婚の理由になる?

モラハラで離婚できるかはケースバイケースです。

モラハラは離婚理由として法律に明記されていません。裁判離婚の場合には、「婚姻を継続し難い重大な事由」(民法770条1項5号)に該当するかが問題になります。単なる夫婦げんかの延長とされてしまい、離婚までは認められないケースも多いです。モラハラそのものの内容や程度だけでなく、別居期間など、様々な理由から離婚の可否が判断されます。

協議離婚や調停離婚の場合には、相手の合意さえあれば離婚は可能です。もっとも、モラハラ加害者はプライドが高く、自分の非を認めない傾向にあります。そのため、協議や調停は難航しやすいです。

(参考記事)

離婚の種類

離婚できる理由は?5つの法定離婚事由

 

モラハラは外部からはわかりづらいため、証拠が重要になります。モラハラの証拠については、今後改めて解説する予定です。

当事務所では、離婚の初回相談を無料としております。モラハラで離婚できるかお悩みの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

投稿者: 松村法律事務所

2025.04.11更新

不倫した側からのよくある反論

不倫(不貞)を理由に慰謝料請求をしたとき、相手から様々な反論がくる場合があります。今回は、不倫した側からのよくある反論をご紹介します。

 

◆ 不貞行為はなかった

まずは「そもそも不貞行為はなかった」という反論が考えられます。法律上、不貞行為に該当するのは性行為に及んだ場合です。したがって「肉体関係はなかった」という反論になります。

本当に不貞行為があったか否かは、証拠をもとに判断します。たとえば、ラブホテルに2人で入っている写真があれば、特別な事情がない限り性行為があったと認定されるのが通常です。

不貞行為の意味や証拠については、以下の記事をお読みください。

(参考記事)

不貞行為とは?

不倫の証拠になるもの

 

◆ 既婚者だと知らなかった

不倫相手から「既婚者だとは知らなかった」という反論がなされる場合があります。不倫相手に慰謝料を請求するには、既婚者であると知っていたか(故意あり)、知らなかったことに落ち度がある(過失あり)と証明しなければなりません。

とはいえ、職場など何らかのコミュニティ内で知り合った場合には既婚者であると認識しているのが普通です。たとえ知らなかったとしても、周囲に確認するなどして簡単に把握できるでしょう。

したがって、「既婚者とは知らなかった」という反論が認められるのは、マッチングアプリや婚活パーティなどで出会い、独身と偽って交際していたようなケースに限られます。

 

◆ 夫婦関係が破綻していた

「不貞行為に及んだ際には既に夫婦関係が破綻していた」というのもよくある反論です。もともと夫婦関係が壊れていたのであれば、不貞による損害はないと考えられます。

もっとも、実際には「夫婦関係が破綻していた」との主張はなかなか認められません。反論が認められやすいのは、不倫開始時から別居していた、離婚に向けた話し合いが始まっていたといったケースです。

また、「夫婦関係が破綻していたと聞いて信じていた」という反論もあります。しかし、安易に信用すべきではないとされ認められない場合が多いです。

 

◆ 時効により請求権が消滅している

不貞行為に関する慰謝料請求権は、損害と加害者を知った時から3年経過すると時効により消滅します。したがって、時間が経ってから主張すると「請求権は時効により消滅している」と反論される可能性があります。

時効にかからないうちに、早めに請求するようにしましょう。

 

以上が不倫をした側からのよくある反論です。いずれについても、最初から証拠を揃えていれば再反論ができます。不倫慰謝料請求では、証拠が非常に重要です。

当事務所では、離婚の初回相談を無料としております。配偶者の不倫が発覚した際は、まずはお気軽にお問い合わせください。

投稿者: 松村法律事務所