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2024.07.24更新

交通事故の休業損害とは?

交通事故によるケガの影響で仕事ができなかったときには、休業損害を受け取れます。今回は、休業損害とは何か、誰が受け取れるのか、いつまでもらえるのかをご紹介します。

 

◆ 休業損害とは?

休業損害とは、交通事故によるケガが原因で減少した収入をいいます。事故によるケガで治療が必要になり仕事を休まざるを得なくなると、本来は得られるはずであった収入が得られなくなります。休業損害は、得られなかった収入を補償するためのものです。

大まかにいうと、1日あたりの収入に休業した日数を掛け合わせて算出した金額を、相手方に請求できます。

似た言葉に「休業補償」がありますが、これは労災によって生じた休業に対して支払われるものです。交通事故では休業損害という用語を用います。

 

◆ 休業損害は誰がもらえる?

多くの人が休業損害を受け取れます。

給与所得者(会社員や公務員)であれば、受け取れるはずの収入額はわかりやすいです。もちろん休業損害を受け取れます。

事業所得者(自営業・個人事業主)の方についても、売り上げの減少が発生すれば休業損害の対象です。ただし仕事ができないために減少した分の経費については差し引かれます。

収入がない主婦・主夫についても、家事労働ができなくなっていれば、女性の平均賃金を基準として休業損害を請求できます。仕事をしている兼業主婦・主夫は、実際の収入額と女性の平均賃金の高い方で請求が可能です。

学生であっても、アルバイトで収入があれば、会社員と同様に扱われます。事故の影響で就職が遅れたときにも対象です。

無職であれば、収入がない以上は基本的に受け取れません。内定が出ていたなど、近いうちに働くのが確実であったケースでは請求が可能です。

 

◆ 休業損害はいつまでもらえる?

休業損害の対象になるのは、治癒もしくは症状固定までです。

ケガが完全に治癒したときには、その後は問題なく働けるはずであり、休業損害は発生しません。

症状固定とは、それ以上治療を続けても症状の改善が見込めない状態です。症状固定後には休業損害は受け取れません。症状固定後に労働に制限があるときは、後遺障害認定を受ければ「逸失利益」として補償を受けられます。

症状固定や逸失利益については、以下の記事を参考にしてください。

症状固定が交通事故賠償において持つ意味

後遺障害による逸失利益の計算方法

 

 

以上が休業損害に関する基礎知識になります。職種ごとの計算方法については今後改めて詳しく解説します。

当事務所では、交通事故の初回相談を無料としております。休業損害について疑問や困りごとがある方は、まずはお気軽にお問い合わせください。

投稿者: 松村法律事務所

2024.07.13更新

カケコムへの掲載のお知らせ

弊事務所の松村智之がカケコムからインタビューを受けましたので、インタビュー記事を掲載致します。

 

→ 依頼者の心情を受け止め、冷静に物事を見つめる / 松村 智之弁護士(法律相談ニュースコラム カケコム)

投稿者: 松村法律事務所

2024.07.10更新

面会交流の基礎知識

別居・離婚により離れて暮らしているとしても、親である以上は子との「面会交流」ができます。もっとも、面会交流をめぐって両親が争うケースは非常に多いです。

今回は、面会交流とは何か、いかなる内容を決めるかといった基本的な知識を解説します。

 

◆ 面会交流とは?

面会交流とは、未成年の子どもと離れて暮らしている親が、子と会うなどして交流することです。離婚した後だけでなく、離婚前の別居状態のときにも問題になります。

面会交流が認められているのは、子の健全な成長に必要であるためです。たとえ親同士の仲が悪いとしても、子にとっては唯一の父・母である事実に変わりはありません。離れて暮らしているからこそ、面会交流により子が両親の愛情を実感するのが重要になります。

虐待や連れ去りのおそれがあるといった例外的なケースを除いて、子の健全な成長のためには面会交流を行うべきです。親権と異なり、面会交流について定めなくても離婚自体は可能ですが、円滑に行うためには離婚時に取り決めをしておくのが望ましいといえます。

しかし現実には、面会交流に関する争いは後を絶ちません。子を監護している側の親が嫌がるなどして、スムーズに進まないケースがよくあります。

「親の権利(義務)だ」という考えばかりが先走ってしまうと、子どもの都合を無視した争いになってしまいがちです。面会交流においては「子の利益が第一」という視点を頭に入れておいてください。

 

◆ 面会交流の内容・決めること

具体的な面会交流の内容としては、直接会うことがメインです。

直接会う際のルールとして、以下の点を事前に取り決めておく必要があります。

・頻度(例:月1回)

・日時(例:第1土曜日の10:00~17;00まで)

・場所(例:監護していない親の自宅)

・引き渡し方法(例:非監護親の自宅最寄り駅で引き渡す)

・連絡方法(例:親同士のLINE)

・その他(宿泊可能か、学校行事や長期休暇の際のルール、祖父母の立会いの可否など)

直接会う以外に、電話・メールなどでの交流について定めておく場合もあります。プレゼントやお小遣いについて決めておくのもよいでしょう。

あらかじめ一定のルールを定める必要はありますが、子の成長に伴って状況は変化するため、都度見直しするようにしてください。面会交流は子の利益のために行うものである点を忘れないようにしましょう。

 

以上が面会交流に関する基本的な知識です。次回以降、争いになったときの決め方や、面会交流をすべきでないケースなどについて解説していきます。

当事務所では離婚に関する初回相談を無料としております。面会交流についてお悩みの方は、まずはお気軽にお問い合わせください。

投稿者: 松村法律事務所