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2026.06.18更新

物損事故時の請求について

これまで、物損事故で相手方に請求できる項目として、修理費、評価損、代車費用などについて扱ってきました。これら以外にも請求できるものがあります。

今回は、物損事故で請求できるもののうち、これまであまり触れてこなかった費目について解説します。

参考記事:物損事故とは?人身事故との違い

 

引き揚げ費・レッカー代・保管料

走行不能になり引き揚げ費・レッカー代が発生した場合には、必要かつ相当な範囲であれば、損害として相手方に請求できます。車両が物理的に走行できても、ケガにより運転できない状態であった場合は同様です。

保管料については、経済的全損の場合に、修理するか買い替えをするかを判断するために必要な期間の分は、請求が認められます。

 

時価査定料・見積費用

時価査定に要した費用や、修理費の見積もり費用も、損害として相手方に請求が可能です。

 

廃車料・車両処分費

全損の場合に、廃車・車両処分に要した費用を請求できます。

 

積荷・着衣・携行品

事故により車両に積んでいた荷物や着衣などに損害が生じた場合、相手方への賠償請求が可能です。

たとえば、車に乗せていたノートパソコン、持っていたスマートフォンなどが破損した場合には、賠償を求められます。ただし、購入額や買い替えに必要な金額を全額補償してもらえるわけではありません。中古価格や減価償却を考慮した価値が上限となります。

なお、メガネ・義手・義足などの損害も補償されますが、身体と一体で日常生活に不可欠なものであるため、人損として扱われます。

 

ペット

ペットは、法律上は「物」扱いです。したがって、ペットが死亡したりケガをしたりした場合には、物損として賠償請求を行います。

ただし、飼い主にとってペットは家族同然である以上、単なる物とは別に扱われる場合があります。

たとえば、物損では、慰謝料は原則として認められていません。しかし、ペットが亡くなった・重いケガを負ったケースでは、一般的に慰謝料が認められています。また、高額の治療費や葬儀費用も請求が可能です。

 

以上が物損で請求できるものについての基礎知識になります。様々な費用を請求できる可能性がありますが、個々の状況によって判断が変わるケースも多いです。気になる点は弁護士にご相談ください。

当事務所では、交通事故の初回相談を無料としております。お気軽にお問い合わせください。

投稿者: 松村法律事務所

2026.06.03更新

養育費が未払いのときに考えられる方法は?

離婚時に養育費を取り決めたにもかかわらず、支払われないケースは非常に多いです。今回は、養育費が未払いのときに採り得る方法を解説します。

養育費についての基礎知識は、以下をご覧ください。

参考記事:養育費とは?含まれるものや決め方

 

連絡をとる

まずは、連絡をとって支払いを求めることが考えられます。最も迅速かつ簡単な方法です。

一口に未払いと言っても、様々な理由が考えられます。単に振り込みを忘れていただけの場合には、連絡をとれば支払いがなされるでしょう。反対に、相手に支払う気がなく、何の効果もないケースもあります。

連絡手段としては、電話・メール・LINEなどが考えられます。場合によっては、内容証明郵便で請求するのもひとつの方法です。内容証明郵便を送付すれば、プレッシャーをかけられるとともに、請求した事実の証拠にもなります。

 

履行勧告

裁判所での手続きを通じて養育費を決めていた場合には、履行勧告という手段もあります。調停・審判・判決で決まった養育費が支払われないときに、相手方に支払いを勧告するよう、家庭裁判所に申し出る方法です。

費用はかからず、比較的ハードルが低いです。裁判所を通じて支払いを求められるため、自身でお願いするよりもプレッシャーをかけられます。

もっとも、履行勧告に強制力はありません。また、裁判所での手続きを経ていない場合には利用できない方法です。当事者間の話し合いで養育費を決めたときは、たとえ公正証書を作成していても、履行勧告は求められません。

参考記事:離婚協議の内容を公正証書にするメリット

 

履行命令

より強力な手段として、裁判所に履行命令を求めることもできます。調停等での取り決めを守らない相手に対して、家庭裁判所から支払いを命じてもらう方法です。

履行命令を受けた相手が正当な理由なく支払いを拒否したときには、「10万円以下の過料」というペナルティが存在します。履行勧告よりもプレッシャーをかけられるといえるでしょう。

もっとも、過料に処されるケースはあまりないのが実情です。また、支払先は国であるため、請求者がお金を受け取れるわけではありません。

 

強制執行

最も強力なのが、裁判所に強制執行を申立てる方法です。強制執行には様々な種類がありますが、養育費を回収する場合には、給与や預金等の差押えを求めるのが一般的です。

養育費では、差押えできる範囲が給与の1/2まで拡大されているうえに、将来分についての差押えも認められています。2020年4月に施行された法改正により、差し押さえ対象財産についての情報取得もしやすくなっています。

強制執行は、調停等の裁判所での手続きを通じて養育費が決まった場合だけでなく、当事者間で取り決めて公正証書を作成した場合にも利用が可能です。

しかし、強制執行の手続きは面倒で、弁護士に依頼しても費用がかかる点がデメリットです。相手に財産がない場合には、手間やお金をかけても回収できないリスクが存在します。そもそも、口約束や契約書(公正証書にしていないもの)だけで決まった養育費については、ただちには強制執行を求められません。

 

以上が養育費の未払いに対してとり得る手段です。それぞれメリット・デメリットがあるため、弁護士に相談してベストな進め方を聞くのをオススメします。

 

当事務所では、離婚の初回相談を無料としております。養育費についてお悩みの方は、まずはお気軽にお問い合わせください。

 

投稿者: 松村法律事務所