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2026.02.23更新

養育費の相場

養育費の金額は、離婚に際して争いになりやすいです。「相場はいくら?」と聞かれることもあります。

今回は、養育費の相場について解説します。

 

◆ 統計による養育費の相場

厚生労働省が公表した報告によると、養育費が決まっている世帯の平均額は、母子世帯(母が受け取っている)で月50,485円、父子世帯(父が受け取っている)で月26,992円となっています(令和3年度全国ひとり親世帯等調査結果報告p.60|厚生労働省

また、最高裁判所の統計によると、調停により決まった夫から妻への養育費の分布は、以下の通りです(令和6年司法統計年報 3家事編p.44|最高裁判所)。

1万円以下

2万円以下

4万円以下

6万円以下

8万円以下

10万円以下

10万円超

305

959

4,098

3,580

1,992

1,175

1,693

統計上は、おおむね月2~6万円程度になっているケースが多いといえます。

 

◆ 養育費の相場は算定表で確認できる

もっとも、実際に妥当といえる養育費の金額はケースによって異なります。

そもそも養育費は、未成熟の子どもの生活・教育のために必要な費用です。父母の年収や子どもの人数・年齢によって大きく左右されます。

実務上は、裁判所が公表している算定表が参考にされる場合が多いです。

算定表は、子の人数や年齢に応じて分かれています。ご自身に合った表を探し、父母の年収が交わった部分を見るようにしましょう。

例として、以下のケースで考えます。

・夫:年収400万円(給与所得)

・妻:年収200万円(給与所得)

・子:2人(5歳と2歳)

・離婚後の監護者は妻

このケースでは、子2人でともに0~14歳であるため、表3を使用します。離婚後の監護者は妻であるため、養育費を支払う夫が「義務者」、受け取る妻が「権利者」です。

表3で「義務者の給与400万円」と「権利者の給与200万円」が交わる部分を見ると「4~6万円」となっており、これが月額の養育費の目安になります。

年収額は、給与所得者(会社員・アルバイト・パートなど)は源泉徴収票や課税証明書、自営業者は確定申告書で確認します。

 

◆ 相場と異なる養育費になるケース

算定表はあくまで目安であり、双方の合意により、異なる金額としても構いません。

また、算定表は、一般的に子の養育に要する費用をもとにしたものです。子が私立学校に通っている(予定がある)、子の病気により医療費が高額になるといったケースでは、調整が必要になります。

算定表だけに縛られないようにしてください。

 

以上が養育費の相場の基本的な説明になります。ケースによって異なりますので、ぜひ弁護士にご相談ください。

 

当事務所では、離婚の初回相談を無料としております。養育費についてお悩みの方は、まずはお気軽にお問い合わせください。

 

投稿者: 松村法律事務所

2026.02.09更新

物損事故から人身事故に切り替える方法

交通事故に遭った方から、「物損事故(物件事故)から人身事故に切り替えた方がよいか」と聞かれることがあります。

早い段階であれば、物損から人身への変更は可能です。場合によっては切り替えを検討するとよいでしょう。

今回は、物損事故から人身事故への切り替えについてご説明します。

 

 

◆ 物損事故から人身事故への切り替えが問題になる場面

物損事故(交通事故証明書の記載では「物件事故」)とは、人が死傷せずに、車両等の物だけに損害が生じている事故です。人が死傷している「人身事故」とは別に扱われます。

交通事故では、事故直後には症状を感じておらず物損扱いにしていても、次第に症状が現れてくるケースが少なくありません。症状が出てから、人身事故扱いとすべきか悩む方がいます。

また、本来は人身事故であるのに、違反点数の加算や刑事責任の追及を避けたい相手方から「物損扱いにして欲しい」とお願いされ、応じる方もいるでしょう。

このように物損事故となっている場合に、人身事故に切り替えるべきなのでしょうか?

 

 

◆ 物損事故から人身事故に切り替えるべきケース

物損事故(物件事故)か人身事故かは、あくまで警察における分類です。実際にケガが生じているのであれば、損害賠償を求めることはできます。

既に相手方保険会社から治療費が支払われているときは、物損事故扱いのままでも、問題なく賠償を受けられる場合が多いです。もっとも、以下のケースでは、人身事故への切り替えを積極的に検討しましょう。

 

・過失割合が争いになっている・なりそう

過失割合が争いになっているときは、警察が作成する「実況見分調書」が有力な証拠になります。物損扱いだと、実況見分調書が作成されません。客観的な証拠を得るには、人身事故に切り替えて実況見分を行い、調書を作成してもらうのがよいでしょう。

参考記事:過失割合とは?交通事故において持つ意味

 

・後遺障害認定の可能性がある

物損扱いのままだと、軽い事故だと判断されてしまい、場合によっては後遺障害認定に不利に働くおそれがあります。

参考記事:後遺障害とは?後遺症との違いは?

 

 

◆ 物損事故から人身事故に切り替える方法

物損事故から人身事故に切り替えたいときは、まずは病院で診断書を取得してください。事故によるケガであると証明するためです。

診断書を取得したら、警察に出向いて切り替え手続きをします。他にも、運転免許証、車検証などの必要書類があるため、事前に管轄の警察署に確認し、訪問日時も決めておくとスムーズです。

切り替えの期限は明確には決まっていませんが、事故から1週間~10日程度までに行うのが望ましいです。遅れると事故とケガとの因果関係を疑われ、受け付けてもらえない可能性があります。早めの行動を心がけてください。

切り替えが完了したら、相手方の保険会社に連絡をしておきましょう。

 

 

以上が物損事故から人身事故への切り替えの概要です。切り替えるべきか迷っている方や、手続きに不安がある方は、お早めに弁護士にご相談ください。

 

当事務所では、交通事故の初回相談を無料としております。物損事故から人身事故への切り替えについてお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください。

投稿者: 松村法律事務所