後遺障害の認定確率
交通事故に遭われた方から、よく「後遺障害は認定されそうですか」とご相談を受けます。
以下の参考記事でも紹介した通り、後遺障害が認定されると「後遺障害慰謝料」と「逸失利益」を受け取れるため、認定の有無や等級は重要になります。
参考記事:後遺障害の認定を受けるメリット
もっとも、後遺障害の認定確率は決して高くありません。
今回は、後遺障害の認定確率に加えて、認定されない理由や対処法を解説します。
◆後遺障害の認定確率は低い
後遺障害の認定確率は、一般的に非常に低いです。
2020年度のデータによると、自賠責保険の支払件数が89万8407件であるのに対し、何らかの後遺障害が認められたのは4万9267件に過ぎません(参考:2021年度自動車保険の概況|損害保険料率算出機構)。
支払件数には後遺障害申請をしていない事案もあるため正確な値ではないものの、認定確率は約5.5%です。例年おおむね5%程度で推移しており、後遺障害の認定確率は低いといえるでしょう。
◆後遺障害が認定されない理由
認定されるべき症状があるのに認定されなかった理由は、様々考えられます。
- 後遺障害診断書の記載に不備があった
- 認定に必要な検査をしていなかった
- 治療期間、日数が不十分だった
- 症状に一貫性がなかった
原因を特定するには専門知識が不可欠であるため、交通事故に精通した弁護士に相談してみるとよいでしょう。
そもそも「事故前の状態に戻っていないのになぜ後遺障害と認められないのか」と疑問をお持ちの方は、以下の記事をご参照ください。
参考記事:後遺障害とは?後遺症との違いは?
◆後遺障害が認定されなかったときの対処法
認定を受けられるはずの症状なのに非該当、あるいは想定より低い等級であった場合には、主に以下の対処法が考えられます。
- 異議申立てをする
- 紛争処理申請をする
- 訴訟を提起する
まずは審査機関に異議申立てをして、結果が変わらないときに他の方法を検討するのが一般的です。いずれの方法をとるにせよ、結果を覆すだけの説得力のある証拠を揃えなければなりません。
後遺障害の認定確率は低く、等級を認めてもらうハードルは高いです。「認定を受けられるか知りたい」「非該当になったのはおかしい」などとお悩みであれば、弁護士にご相談ください。
当事務所では、交通事故の初回相談を無料としております。認定の見通しはもちろん、後遺障害以外の点もアドバイスが可能です。ぜひお気軽にお問い合わせください。