父親が親権を獲得できるケース
男性の方から「親権を取りたい」とご相談いただくケースがよくあります。現実問題として、父親が親権を取りづらいのは事実です。とはいえ、親権を獲得できるケースもあるので諦める必要はありません。
今回が、父親が親権を獲得できるケースについて解説します。親権の基礎知識を知りたい方は、以下の記事をお読みください。
参考記事:親権とは?内容や監護権との違い
◆ 父親が親権を取るのは難しい
離婚時の親権をいずれが得るかは、父母間の話し合いや調停などで決まります。実際には、母が親権を獲得するケースが多いです。裁判所での調停・審判においては、9割以上で母が親権者となっています(参考:令和5年司法統計年報 3家事編p.43|最高裁判所)。
父親が親権を取るのが難しい理由としては、以下が考えられます。
- 母親の方が子と一緒にいる時間が長い
- 特に乳幼児の場合、「母性優先」の考えが強い
- 子が母を希望しやすい
父親の方が収入が多いとしても、養育費でカバーすればいいと考えられてしまい、経済力はさほど重要な要素にはなりません。
親権の判断基準については、以下の記事で詳しく解説しています。
参考記事:親権の判断基準
◆ 父親が親権を獲得できるケース
一般的には、父親が親権を得るハードルは高いです。とはいえ、以下のケースでは父親に親権が認められる可能性が高まります。
- 父親が主に世話をしてきた
- 母親がDVや育児放棄をしている
- 母親が精神疾患など心身に深刻な問題を抱えている
- 子が父の親権獲得を希望している(子が大きい場合)
これらの事情がある場合には、十分に可能性があります。
なお、「母親が不倫したから親権者にふさわしくないですよね」と質問される場合がありますが、不倫の事実は必ずしも親権の判断には直結しません。不倫相手に気をとられて育児放棄をしているようなケースでは考慮されます。
◆ 父親が親権を取るためにすべきこと
父親が親権を得られる可能性を上げるためには、以下が効果的です。
- 「母親は親権者にふさわしくない」と証明するための証拠を集める
- 養育実績を重ねる
- 仕事を調整するなどして子といられる時間を確保する
- 両親・兄弟など親族のサポートを得られる体制を構築する
具体的な方法はケースバイケースです。男性側の離婚に強い弁護士にご相談ください。
当事務所では、離婚の初回相談を無料としております。ご依頼いただき、男性の方が親権を獲得できた事例もございます。諦めずに、まずはお気軽にご相談ください。