離婚届を勝手に出されないように「不受理届」を提出しましょう
「相手が離婚したがっており、勝手に離婚届を出されないか不安」とお悩みではないですか?
離婚届を勝手に提出しても法律上無効です。もっとも、いったん受理されてしまえば、離婚が無効であるとして戸籍を訂正するまでに大変な手間がかかります。
そこで、あらかじめ「不受理届」を提出しておくのが効果的です。
今回は、離婚届を勝手に出されそうなときに有効な「不受理届」について解説します。
◆ 離婚届を勝手に出されたらどうなる?
相手が離婚を強く望んでいる場合や、親権を激しく争っている場合などで、勝手に役所に離婚届を提出されてしまう可能性があります。署名を偽造されるケースはもちろん、ケンカの勢いで離婚届に必要事項を記載していたケースでも注意が必要です。
離婚には夫婦双方の意思が要求されます。勝手に離婚届を提出しても法律上は無効です。相手に有印私文書偽造罪などの犯罪が成立する可能性もあります。
もっとも、役所の窓口では記載事項に関する形式的なチェックしか行われません。書面上問題がなければ、離婚が受理されて戸籍が変更されてしまうのです。
いったん離婚届が受理されてしまうと、元に戻すのは大変です。裁判所での調停や訴訟により、離婚が無効だと争わなければなりません。
◆ 離婚届を勝手に出されそうなら不受理届を提出する
離婚届が出されてからでは訂正するのが面倒です。そこで、あらかじめ「不受理届」を提出しておくのが有効な方法になります。
離婚届の不受理を申し出ておけば、提出した本人が窓口に出向かない限り、離婚届は受理されません。相手に勝手に提出される心配がなくなります。
不受理届に有効期限はありません。後で取り下げることは可能です。提出した事実は相手に通知されませんが、勝手に離婚届を出そうとした際には発覚します。。
提出先は、本籍地や住所地などの役場です。書式は役所のホームページや窓口で入手できます。原則として、窓口に直接出向かなければなりません。本人確認書類を忘れないようにしましょう。
詳しくは、各自治体にお問い合わせください。京都市の場合にはこちらが参考になります。
以上が不受理届の概要です。相手が離婚を強く望んでいる場合には、提出しておいた方が安心といえます。
当事務所では、離婚に関する初回相談を無料としております。相手に離婚を迫られていてどう対処すればいいかお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください。